アイテムを身につける。

投稿日 : 2021年8月6日

このごろ、RPGの話をする機会が、たびたびあります。

相手は、ウチの子どもたちや
高校で茶道を教えている生徒たち。
進路で悩んだり、資格申請をしたりする際に、
たとえ話として。

RPG、特に私が子供の頃に流行った
「〇〇クエスト」や「〇〇ファンタジー」のような
冒険もののロールプレイングゲームでは、
ゲームを始めた時は、レベル1で、
短刀のような攻撃力の弱い武器と、
革の服のような防御力の弱い防具しか
身に着けていません。

原っぱのようなところで弱い敵をたくさん倒して
経験値を上げると、ファンファーレとともにレベルアップ。
身につけられる武器や防具が、格段に増えます。

これを「人生」に例えると、分かりやすいような気がして。

武器は、「能力」や「資格」など、それで戦っていけるアイテム。
防具は、「所属」や「肩書」など、それで身を守れるアイテム。

武器と防具は役割が違い、アイテム同士でも特性が違います。
バランスよく、様々な敵に対処できるように、
装備しておく必要があります。

とはいえ、防具は、
最悪の場合、身につけていなくても生きていけそうな感じ。
敵の攻撃を強い武器で防ぐことだって、できなくもないかも。
剣の攻撃を剣で受ける、とか、弓の攻撃を剣で払う、とか、
アニメの見すぎかもしれませんが、イメージできます。

でも、武器を持つ相手と、素手で戦うのをイメージすると、
とても厳しい戦いになりそうです。
傷つくのは必至。回復するのには時間がかかります。

それぞれのアイテムは、経験を積むうちに、
いつの間にか手に入ることもあれば、
特別な道を辿ってやっと手に入れたり、
買って手に入れたり、様々な方法で身につけられます。

武器と防具、それぞれのアイテムの特性を見極めるのも大事。
着実にレベルアップしながら、
今の自分にふさわしいアイテムを身につける必要があります。

RPGとこの「人生」のたとえ話の違うところは、
人生においては、身につけられるアイテムの量には際限がなく、
装備が重くなって動きが鈍くなることはあまりないというところ。

たくさんのアイテムの中から、自分の置かれた状況によって
使いやすいアイテムを選んで、使えばいい。
身に着けているアイテムが多ければ多いほど、
対処できる状況は広がり、可能性も広がる。

高校生たちがどれくらいRPGを理解しているかはわからないけど、
「なるほど!」と言ってくれて。
「手に入れられるなら、武器をできるだけたくさん
身につけたほうがいいですね!」
と、意欲的になってもらえたりして。
つい得意になって、このたとえ話を出してしまいます。

ゲーム機を持たずに育ったウチの子たちですが、
小説や漫画やアニメでも、RPG的な題材は多く、
このたとえ話はわかりやすく響くようでした。

さてさて、これからみんながどんな武器を身につけるやら。
楽しみに見守っていきたいです。