廃墟が好きです。。。
人工物が元の形を留めずに朽ちていき、
自然と時間の経過に凌駕されていく姿に
何故か惹かれてしまいます。
廃墟好き、廃墟フェチなどと呼ばれます。
そんな人種に必読のこの本。
平凡社新書から出ている、
宇佐見圭司 「廃墟巡礼」
画家である作者が、
人間の作った作品は常に未完成だ
と考えているところに共感しました。
人の手を離れた作品が、
時間や自然の流れの中で、
自ら新しい生成を成し遂げるのだと
作者はいいます。
生命は自己だけでは非完結であり、
世界に向かって開かれている。
廃墟の魅力を語りながら、
傲慢になり過ぎた現代人に
警鐘を鳴らしている気がしました。
廃墟に魅了されてしまう理由を
言葉で表現すると、
こうなるのでしょうね。
とはいえ、
語らずとも「好きなものは好き」で、
いいような気もしたり。