ふろふき大根。

投稿日 : 2013年12月23日

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練り味噌をかけて頂きます。

もはや、冬の風物詩です。ふろふき大根

実母はあまり作らなかったので、小さいころはあまり美味しいものを食べた覚えがないんです。でも、いつだったか、丁寧に作られたものを食べた時、驚いたんですよね。材料は大根だけで、究極にシンプルなのに、こんなにリッチな旨味の食べ物があるなんて。

大好きだから、結構、試行錯誤しました。その結果、美味しいふろふき大根を失敗せずに作れるようになりました。

お客様にお出しするなら、かつらむきを厚めにして、面取りも隠し包丁もしたいところです。

が、家族の食卓では、かつらむきも最低限、面取りや隠し包丁なんてしません。煮崩れ上等!とばかりに、豪快です(^^;。こどもが食べやすいように分厚い半月に切ったりします。

切り方は豪快でも、調理の手順は丁寧です。えぐ味や雑味を取るために、下茹では欠かせません。

下茹での際、ひたひたのお水に大根を入れたら、お米をひとつまみパラリと入れます。お米の研ぎ汁やぬかを入れる方法も試してみましたが、失敗もありました。確実にえぐ味が取れるのは、お米です。

お米だと、下茹でした汁も利用できます。お米の澱粉が出て少しとろみはついてしまっていますが、茶こしやザルでこして、他の野菜を茹でるのに使ったりもできます。アクが出ていなければ、ベジブロスとしてスープの下地にも使えます。私は、朝ごはんのポタージュの下地によく使います。

下茹でで串がすっと入るくらい柔らかく茹でたら、塩と砂糖と少しのお醤油で味を整えたダシにしっかり浸かるように入れ、温めて火を止める。煮物は、冷めるときに味が染み込むので、一度冷ますのは必須ですよね。ふろふき大根だって同じ。前日の晩に仕込むのが、一番。

ダシの味が命です。ウチのダシの取り方は、ばあば直伝。手軽に美味しいダシがとれるように、昆布は3cm位に切って容器にいつでも用意。鰹節は粉(できれば本枯節の粉)を使っています。最近はダシソムリエなどがいて、ダシの取り方講座なんてのもあるらしいですね。ウチのダシの取り方は、以下のとおり。

昆布を水に入れてお鍋を火にかけ、沸騰前、昆布が浮いてきたら取り出す。沸騰したところに、粉カツオをわさっと入れて、火を止める。あとは茶こしでこすだけです。おつゆとしてお椀に張ったりするときは、キッチンペーパーなどで丁寧にこして使います。昆布は細かく切ってあるし、カツオも粉なので、旨味が短時間で引き出されます。これならすぐダシがとれるから、手間を一切感じません。

以前、鎌倉で日本料理屋さんを営む料理人さんから教わったのですが、昆布は60℃の時に一番旨味が引き出されるそうです。理想は、60℃に保ったところに1時間入れておくのがいいのだとか。ウチはガスなので、わざわざ温度計を入れてキープするなんて無理ですが、IHだったら、温度を保つのも簡単だそうですね。機会があったらやってみたいです。

さて、ダシの旨味がしっかり染み込んだふろふき大根には、練り味噌をかけたいです。いつも作るのは、シンプルな甘味噌。お酒で伸ばしたお味噌にお砂糖を入れて火にかけ練ったもの。卵の黄身を入れて丁寧に作るときもあります。今日の練り味噌は、麦入りの合わせ味噌で簡単に作りました。娘は、練り味噌が大好物なので、茄子やこんにゃくの田楽にかけたり、季節を問わず食卓に登場します。お客様には、西京みそで作って、柚子の絞り汁と皮のすりおろしを入れて柚子味噌。八丁味噌で鶏挽き肉を入れた肉味噌もいいですね。

写真に一緒に写っているのは、鶏の唐揚げに玉葱入りの甘酢あんを絡めたものと、根菜(レンコン、ニンジン、ゴボウ)と豚小間肉の煮物。はぁ〜。お腹いっぱい。今日も美味しく頂きました(^^)