想像力を育てるには。

投稿日 : 2017年6月1日

「暗読み」のススメ。

最近の若者は想像力が欠如している」なんてこと、よく聞きます。
スマホで検索、またはAIに話しかければ、数秒で何らかの答えを導き出してくれるこの世の中で、思考が短絡的になりがちだというのは、なるほど説得力はあるかもしれない。とはいえ、身の回りの魅力的なお若い方々を思えば、そんな人たちばかりじゃないと、言いたくなりますけれど。

ともあれ、想像力が何をするにも重要なのは確かなことです。子育てにおいて、想像力を育てたい!と思う方は多いんじゃないかしら。

そこでオススメのなのは「暗読み」です。

暗読み」とは、夜寝る前にお布団に入ってから聞かせるお話のこと。ベッドタイムストーリーですね。
このコトバは、数ヶ月前に読んだ、ソフトバンク新書の「子どもの国語力は「暗読み」でぐんぐん伸びる」( 鈴木 信一 著)を読んで知ったコトバです。

自分では気がついていなかったのですが、この本を読むずっと前に、自然と暗読みをしていました。私の実の母がしてくれていたことをそのままやっていただけなんですが、子どもが小さい頃、寝かしつけの時に布団の中でお話を聞かせていたんですね。絵本を見せながらではなく、話す方も空想を膨らませて話すんです。

ももたろうや赤ずきんなどのいわゆる昔話だったこともあるし、子どもが主人公のアドリブ話だったこともありました。すぐ寝付いてしまえば短くなったり、なかなか寝付けなかったら何度もリクエストされたり、途中で私の方が寝落ちしたり…(^_^;)

母が小さかった私と兄にしてくれた話は、今でも思い出すことができます。私と兄のリクエストによってほとんどの場合、ミツバチマーヤかミツバチハッチが主人公(時代ですw)。

母  「ガサゴソガサゴソッ!草むらの中から、何か音がするっ!」
私と兄 「キャーッ!」「何か出てきたー!」
母  「…草むらの中から現れたのは…」
私と兄 (ワクワク)
母  「…それはそれは美しい真っ白なヘビさんでした!」
私と兄 「わー!白いから、きっと優しいヘビさんだ!」

とか。。。

母  「さぁて、マーヤはそろそろくたびれて眠くなりました。」
私と兄 「え、まだまだお家に帰っちゃ嫌だー!」
母  「マーヤは今日はとってもいい香りのバラの花びらを集めてきました。」
私と兄 「花びら?」「何色だろう?ピンク?」「赤?」
母  「何色だと思う?」
私と兄  「薄いピンク!」
母  「正解!薄いピンクの花びらのベッドです。いい香りに包まれて、マーヤはぐっすりと眠りましたとさ。」
私と兄 「えー!まだ花びらのベッドはダメー!」

などなど。。。

正直言うと、寝かしつけの役に立っていたのかは不明です(笑)。でも、それはいつも豊かな時間で、お布団に入るのが楽しみだったのは確かです。

子どもたちが、私がした話を覚えているかは分かりませんが、二人とも、とても想像力豊かに育ちました。長男などは、虫の気持ちにまで寄り添う子に育ち、夏の終わりの弱ったカマキリの横(路上)に添い寝をして、優しく話しかけていたほどで…汗。

子ども時代に習慣付いたものは、その人にとって財産になりますよね。

想像力とは、何かに思いを馳せること。人への思いやりも、豊かな発想力も、ベースには想像力があるように思います。子ども時代だけでなく、大人になったって大事なのに変わりありません。ビジネスにおいてだって、例えば顧客が何を求めているのかなって相手の立場に立って考えられなかったら、成功できるはずもありません。

子育てって忙しくって、目の前の事にとらわれてイライラしてしまいがちです。時には「よし!」と切り替えて、お布団に入った時に電気を消して、空想の世界に足を踏み入れてみる。そうして、忙しいママの心も、自由に豊かに遊べるといいですよね。